ヌラヌラ

夏になると、ぬるぬるネバネバしたものを食べたくなるのです。
オクラ、納豆、山芋。
谷崎潤一郎の「柳湯の事件」では、私が言っているところの「ぬるぬる」が、「ヌラヌラ」と表現されております。
この物語の中心人物である青年は、銭湯の湯船の中にあると思われる女の死体のヌラヌラ感について説明する際に、次のようなことを言います。


「で、ヌラヌラした物体に対する僕の触覚は特別に発達していて、里芋のヌラヌラ、水ツバナのヌラヌラ、腐ったバナナのヌラヌラ、そう云う物には、眼を潰って触ってみただけでも、すぐにそれをあてることができました。」


いやあ、名作です。


こうなったら、オクラもバナナもヌラヌラですよ!!